『毎月分配型』投資信託に投資する意味がわからないのですが?
こんにちは。
kumatamです。
日経新聞の記事を見てがっかりしました。
逆風が吹いていた「毎月分配型」の投資信託の人気がここにきて回復してきた。元本を取り崩して分配するファンドを金融庁が問題視し、販売会社も積極的には扱っていなかったが、5月に2年ぶりに資金流入に転じた。運用しながら定期的に取り崩す金融商品は、リタイア世代の投資家に向くとの指摘もある。複雑な分配金の仕組みを理解してファンドの実力を見極められる投資家には選択肢の一つといえそうだ。
日本経済新聞より
逆風が吹いていた『毎月分配型』の投資信託の人気が回復してきたというのです。
この記事内でも『毎月分配型』投資信託のデメリットには触れられていますが、私はこの投資信託を買う方の気持ちが全く理解できません!
もちろん、そのような投資信託を売っている金融機関は、顧客ではなく自社の利益を最優先していることは明白でしょう。
この私の主張を聞いて、既にこれらの『毎月分配型』投資信託を購入されている方は、よい気持ちにはならないでしょう。
ただ、私が『毎月分配型』の投資信託を購入されている方にお聞きしたいのは、「本当に理解されて購入しましたか?」ということなのです。
『毎月分配型』
この言葉を聞くと、毎月、利子のようにおこづかいがもらえると考えていませんか?
それは全くの間違いです。
日経新聞の次の図がわかりやすく『毎月分配型』の仕組みを示しています。↓
運用が好調なときには、まだ問題が少ないのです。
問題が大きくなるのは、運用が低迷したときです。
『毎月分配型』は、運用が低迷したときは運用益のみでまかなうことができなくなり、元本を削って『分配金』を支払うのです。
「ありがたい」と思ってもらっていた『分配金』が、実は自分のお金(元本)だったということなのです。
『複利』のパワーは、人類最大の発見!
長期投資のメリットは、『複利』にあります。
私のブログでも何度も触れてきていますが、有名な物理学者アインシュタインが、『人類最大の数学的発見』と、『複利』のことを表現しています。
それほど『複利』はすさまじいパワーを持っているのですが、『分配金』はその『複利』のパワーを削り取ってしまうのです。
「百害あって一利なし」
と私は考えていますが、記事にもありますように「利益確定できる」ということは言えます。
ただ、それというのは、今後その投資信託が下がることを予測しての行為ですので、そうであればそもそも購入する必要がないのです。
やはりメリットは『0』と私は考えます。
『分配金』と関係なく、その投資信託のポートフォリオに信頼をおいての投資でしたら話は別なのですが。
この『毎月分配型』の投資信託を購入されている方の多くが、これらの事実を知らないのではないでしょうか。
金融機関に、もし『毎月分配型』の投資信託をすすめられた場合には、担当者に「あなたももちろん購入していますよね?」と聞いてみてください。
「ダマしている」というと、金融機関に責められるでしょうが、「上手く表現している」ということなのでしょう。
金融機関が強く押すものは、顧客ではなく、金融機関にメリットがあるのです。
私は『毎月分配型』なんていう投資信託に、これっぽっちも魅力を感じません。
皆さん、これでもまだ購入されますか?
投資信託人気ランキングの現実!
ここまで述べましたように、私は『毎月分配型』の投資信託をおすすめしていません!
では、現実はと言いますと・・・。↓
この純資産総額ランキング、つまり人気のベスト10本中8本が『毎月分配型』とのことです。
言葉になりません。
6位には私も投資しているレオス・キャピタルワークスの『ひふみプラス』が入っています。
もちろん、『ひふみプラス』は分配金は一切出していませんよ。
皆さんにとりまして、
よほどこれらの投資信託のポートフォリオが魅力なのか?
分配金が魅力なのか?
私には理解不能です。
このような運用を金融機関が前面に出している時点で、日本の投資環境はまだまだと言わざる負えないですし、金融機関もそのうち足元をすくわれることでしょう。
自身の大切なお金を信じて託すのが、『投資信託』です。
よく理解されてからの投資を心がけましょう。
勉強になるブログはこちらを♪↓
kumatamさんのブログを読んだ方が、分配型のリスクに気づいてくれることを祈ります。
毎月、分配金を渡すことで、高額な手数料の存在を認識させないようにする、とんでもない商品ですよね。私も分配型で過去に70万近く損しました…。今でも人気なところが、業界の闇を感じますよね。
タカ様
いつもありがとうございます。
70万円は大きいですね・・・。
分配金をもらうことのメリットなんて、長期投資では何もないんですよね。
しかも、毎月分配型なんて、よいものと見せかけて、よく理解されていない方に販売されています。
気づくことのできないような小さなリスク表記のみで、ダマされている方も多いでしょう。
金融機関は売ったもの勝ちということでしょう。
ただ、これらからの時代はそのような今まで顧客重視でなかった金融機関に制裁が科せられるような環境になるべきです。
ダメなものはダメと声を挙げるべきですし、マスコミもそのように変わらないといけないと思うんですよね。
更新疲れ様です。
毎月分配の投信の多くが元本取り崩して分配金出しているので、よほどの理由がない限り投資してはいけない、ということは知っているのですが、なぜ「退職したシニア世代」が買っているのか謎ですね。
そもそも、分配金出た瞬間に税金(手数料とは別)が引かれるのに、「なぜわざわざ税金を払ってまで取り崩しするの?」と思うのです。それだったら投資しなくても現金で持っておいて毎月取り崩せばよくない?と思うのは私だけでしょうか。
手数料と税金取られた上にダウンサイドリスク(値下がり)リスク負ってまで毎月分配投信に投資するのか全くの謎です。
ぐりペンギン様
こんにちは。
コメントありがとうございます♪
おっしゃるとおりで、謎なんです(笑)
「退職されたシニア世代」が、毎月分配型の投信を買うメリットなんてほとんどないのです。
多くの毎月分配型投信の信託報酬(手数料)は、もちろんインデックス投信を大きく上回りますし。
一番の要因は、金融機関の巧み?な説明にのせられているということです。
退職金が出るまで真面目に一生懸命勤務され、少しまとまった金額を手にして、運用先を金融機関に相談に行って捕まるというパターンかと思われます…
退職金が出るまで、一切投資の経験がなく、知識も持ち合わせていないようとしたら、ぐりペンギン様がおっしゃるように現金で手堅く持っておくことが精神的にも安定するでしょう。
ゆうちょ銀行の件もニュースになっていますが、金融機関が消費者優先で動いてくれると思ったら大間違いです。
ビジネスですから。
まだまだマネーリテラシーをあまり持ち合わせていない方も多いと思います。
私も変化あるこの時代で、日々楽しみながら勉強です♪
ぐりペンギン様、またブログを見て頂けると幸いです。
宜しくお願い致しますm(__)m