『イデコ加入 全会社員に』確定拠出年金 メリット向上か? 今できることは?
こんにちは。
kumatamです♪
2019年7月29日の日本経済新聞一面にて、『イデコ加入 全会社員に 厚労省、企業型年金と併用可能』というニュースが掲載されました。
厚生労働省は全会社員を対象に、希望すれば個人型確定拠出年金(イデコ)に入れるように基準を緩める検討に入った。勤め先で企業型の確定拠出年金に入っていても、追加で個人型のイデコにも加入し、併用できるようにする。少子高齢化の進展で公的年金は先細りが避けられない。自力による資産形成の機会を増やし、老後の備えを後押しする。
日本経済新聞より
私の会社は企業型確定拠出年金を導入していますので、とても気になるニュースです。
先日のブログでも掲載しましたが、確定拠出年金は税制面で大変お得であると共に、使い方次第で大きなリターンを得ることができる制度なのです♪
この企業型確定拠出年金は大変お得な制度なのですが、この制度が導入されている企業の社員はある一定条件を満たさないと、個人型確定拠出年金:iDeCo(イデコ)は使えないというのが現状です。
またこの一定条件というものも会社全体で動く必要があり、我々にとってのメリットも少ないことから、実質企業型確定拠出年金が導入されている会社ではイデコを使えないのです。
そのような現状に対しての今回のニュースですので、私はとても気になりました。
ただ、疑問もいろいろあるのです。
『イデコ加入 全社員に』は、本当にお得なのか?
まず、このニュースなのですが、どこからリークされたのかはわかりませんが、検討段階でスタートするのはまだまだ先でしょう。
個人型確定拠出年金(イデコ)が個人拠出に対して、企業型確定拠出年金が会社拠出という出どころの違いなど、調整すべき点がたくさんあります。
会社と個人の預け先証券会社も違いますし。
そのような状況での情報で判断しかねる部分もあるのですが、私が疑問に思った点に触れていきます。
マッチング拠出をしていても それにプラスできるの?
企業型確定拠出年金(DC)には、『マッチング拠出』というこれまた大変お得な制度があるのです♪
この『マッチング拠出』は、確定拠出年金を導入している企業が追加でこの制度を導入していませんと、社員は活用できません。
私の会社では数年前から導入されましたが、確定拠出年金を導入している企業でも『マッチング拠出』を導入しているのは3~4割ほどしかないようです。
この『マッチング拠出』は、企業型確定拠出年金(DC)の加入者が自身の給与から掛金を上乗せして拠出できるのです。
つまり、この上乗せ分も全額所得控除となりますので、結果的に所得税と住民税の軽減に繋がるのです。
また、通常の確定拠出年金と同様に、この運用収益には税金はかかりません。
通常、株式や投資信託での収益に対しては、約20%の課税がされることを考えますと、とてもメリットが大きいのです。
今回の日本経済新聞の記事は、企業型と共に個人型の確定拠出年金が扱えるようになるという内容でした。
ただ、マッチング拠出を合わせて55,000円という現状の限度額まで行っている場合に更に加算できないと、私のような立場の人にはメリットはあまりありません。
企業型とイデコが併用できるようになれば、会社員にとっての利点は大きい。例えば入社間もない若手社員では、企業型の掛け金は月数千円にとどまることもある。イデコを併用すれば最大月2万円まで追加で積み立てることが可能になる。
日本経済新聞より
この記事の意味合いが、企業型確定拠出年金5万5千円+個人型確定拠出年金(イデコ)2万円=7万5千円ですとありがたいのですが・・・。
まぁ、どちらにしろ自身で投資先を自由に選択できるのという点はメリットですが・・・。
今後の制度改定で投資額の拡大を図ってほしいものです。
マッチング拠出とは?
ここで『マッチング拠出年金』を整理します。
税制面で大変お得な『マッチング拠出』ですが、先ほども記載しているように限度額というものがあります。
会社掛金 + 従業員マッチング拠出金 ≦ 55,000円/月
ただし、会社に厚生年金基金など他の企業年金がある場合は、上限が27,500円に抑えられます。
会社掛金 ≧ 従業員マッチング拠出金
例えば、会社掛金が20,000円であれば、従業員マッチング拠出額上限も20,000円となります。
メリットを具体的金額を用いて確認します。
あくまでも例ですので、諸条件は省きますが、年収500万円の方を例にとりますと、おおよそ所得税は10%、住民税も10%です。
マッチング拠出で、毎月給与から20,000円拠出するとします。
20,000円 × 12ヶ月 = 240,000円
この24万円が所得から控除されますので、
240,000円 × 20% = 48,000円
約48,000円もの金額を税金として引かれない上に、確定拠出年金として運用できるのです。
そして運用収益にも税金はかかりません。
つまり毎月20,000円をマッチング拠出として追加で給与天引して投資した場合、48,000円が運用でマイナスになっても実情損失はないというイメージです。
もし、30歳から60歳までの30年間、マッチング拠出として毎月20,000円拠出した方とそうでない方とでは、
48,000円 × 30年間 = 1,440,000円
もの違いが出てくるのです!
144万円ですよ!!!
これに上手くいけば、運用収益も加算されるわけです。
会社(事業者)拠出とマッチング拠出を続けてききますと、『複利効果』で加速度を持って資産は増えることになります。
これがマッチング拠出の効果です。
まとめ
今回の『イデコ加入 全社員に』という内容は、投資を加速させるとてもよい方向性です。
詳細は不明ですが、できる限り早い時期でのスタートが望まれます。
そのスタートまでの期間は、会社で企業型確定拠出年金と共にマッチング拠出が設定されているようでしたら、内容をよく理解して実践されることをおすすめします。
投資に絶対はなく、リターンにはリスクが付き物ではありますが、攻めの姿勢も今後の生活では必要になるでしょう。
政府が積極的にこのような制度を定め、優遇策などを推し進めている意味合いを理解することが大切です。
なぜ、国がそのような動きをしているのか?
その国の動きに対して、自身はどのような行動ができるのか?
自身の未来を築くのは、国でも、会社でも、他人でもなく、自分自身です。
未来を想像し、一歩踏み出してみてはいかがですか?
勉強になるブログはこちらを♪↓
144万円の収益差はスゴいですね。自力で稼ごうと思ったら、かなり大変な額だと思います。idecoの投資額が増えて、ドンドン制度が普及すると嬉しいですね。
昨日の東証のセミナーで楽天経済研究所の篠田氏が言われてましたが、最近、手数料の低いインデックス投信=リスクが低いと誤解する投資家が増えているそうです。
kumatamさんがいつもお書きになられている通り、リターンがある一方、投資には必ずリスクがあることも世に広まればいいですね。
タカ様
いつもありがとうございます♪
確定拠出年金(iDeCo)制度も更に整って、よい投資ができるようになるといいですね。
最近はインデックス投資もメジャーになってきました。
投資初心者の方は、そのようなメジャーものや流行りのものに飛び付くことが多いですよね。
私のメイン投資先の一つである『ひふみ投信』もカンブリア宮殿のテレビ放映後に購入者が異常なほど増加した経緯があります。
テレビで紹介されてるから。皆がやっているから。ということで、思考停止しますと、下落した際にも自身の責任として受け入れることができないんですよね。
投資が『リスクあってのリターン』ということを経験を重ねて理解できますと、強い投資ができ、結果的にリターンに繋がります。
ただ、この域にくるまでに失敗も繰り返すんですが(笑)
でも、それが私自身も糧になっていると感じます。
投資の環境と共に、意思のある投資家が増えるといいですね!