8月10日の日経新聞朝刊に、年金運用に関する記事が出ていました。
2015年度末で約135兆円の公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)。今年7月末に発表した15年度決算は5.3兆円の損失だったが、長期では大きく資産を増やしてきたのも事実だ。運用状況を振り返るとともに、個人が老後資金作りに学べるヒントを探った。
年金に関しては、このブログでも何度か取り上げていますが、わずか一年間のマイナスに対してあまりに批判的なマスコミや評論家が多いと毎回記事が出るたびに思っていました。
そのような風潮が多い中、今回の日経新聞編集委員、田村正之 氏の記事は、冷静にデータを用いて分析し、掲載されています。
日経新聞記事より引用
表、引用終わり
まずA表で年金積立金管理独立行政法人(GPIF)が自主的な運用を始めた2001年以降の収益率に着目しています。
2015年までの年平均収益率は、2.7%です。
同期間の配当込みと東証株価指数(TOPIX)が2.0%ですので、これを上回っています。
このようなまずまずの運用実績に対して、2014年11月以降にB表のように目標とする資産配分比率を変更しました。
野党や評論家の一部は、この変更に対して批判的なのです。
この批判に対して、田村氏はグラフCで明確に事実を述べられているわけです。
GPIFが運用の目安とする指数算出の揃った1987年末から、新旧それぞれの配分比率で運用したらどうなっていたかを試算されているのです。
新資産配分の方が、株式を増やしていますので、もちろん上下は激しいものの、結果的に資産は大きく増えていたのです。明快ですね!
この他、「暴落時に慌てず」というような、今の自分の投資姿勢にも重なる記事が心に響きました。
自分にとっては保存版の素晴らしい記事です。
田村氏は、素晴らしい記事をよく記載されていますので、著書ともに今後も注目していきます。
このような分析に基づく素晴らしい記事が増えることを願います。
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