フィッシャーFRB副議長の「利上げ」や「完全雇用」に関するタカ派発言を受け、ドル円が約103円まで上昇しています。
早期の利上げ観測による動きですね。早いと9月中の米国利上げと、今年中に更にあと1回が予想されています。
米国利上げで、米国株や中国株・新興国株の下落が予想されますが、経済が好調だからこその利上げですので、米国はこのまま好調に推移されることも予想されます。
判断が難しいですが、米国が好調というのは世界にとってありがたいことです。
■ドル円の動きは、今回の観測で円安傾向に動いていますが、長期的にはどうなるでしょうか。
この点に関してロイターにて浜田宏一内閣官房参与がコメントされていますので、参考になります。
インタビュー:日銀の外債購入も選択肢=浜田内閣官房参与
[東京 30日 ロイター] – 安倍晋三首相の経済ブレーンで内閣官房参与を務める浜田宏一・米イエール大名誉教授は30日、日銀による金融緩和強化にもかかわらず、外為市場で円高が進行しているのは、アベノミクス失敗に賭ける投機的な動きとし、政府の市場介入が難しければ、日銀による外債購入も選択肢との見解を示した。
ロイターとのインタビューで述べた。
日銀が1月にマイナス金利政策、7月に上場投資信託(ETF)の買い入れ倍増など追加緩和に踏み切ったものの、為替市場で円高圧力が継続している背景について「投機によって為替市場がゆがめられている」との認識を示した。
本来であればマイナス金利によって、低金利通貨を借りて高金利通貨に投資するキャリートレードで「ドル買いが起こるはずだが、起きなかった」と指摘。
さらに「ヘッジファンドと推察されるが、アベノミクスに正面から戦いを挑んでいると受け止める必要がある」と警告した。そのうえで「政府はどうすれば為替市場を正常化できるか考えるべき」と強調した。
浜田宏一氏は、経済学者として自分が納得する理論が多い方です。
2013年のこの本は、日本経済の動きをズバリ予測できており、当時素晴らしいと感じたものです。今でも時々読む良書です。安倍内閣に対するアドバイスに関しましても、消費税増税ムードの中でも、経済最優先の姿勢をとる人物です。視野の広さと適切な言動は、数少ない役に立つ経済学者と言えるのではないでしょうか。
周りに流されない優秀な学者さんという印象です。具体的にダメな政策はバッサリ切っていますし、今読んでも正しいと感じます。
現在の日銀は、マイナス金利政策をとっていますので、普通であれば円安傾向に進むはずなんですよね。この点に関してヘッジファンドの動きと推察されると指摘しています。
いくらヘッジファンドといえども限界があります。このゆがみに対しては、必ず調整が入りますので、どこかで円安傾向に動くのでしょう。
また、日本経済がそれほど強いと自分は思っていません。一つ一つの企業で見ますと成長企業も多いですが、国で見たときには円がこんなに強いのには違和感があります。
どの時点が円安であるのかを判断するのも難しいですが、個人的には一時的に1ドル95円くらいまで円高が進むことはあっても、長期的には円安で進むと考えています。
自分の投資スタイルは、世界成長と円安の恩恵はセゾン投信でカバーし、日本の個別成長企業はひふみ投信でカバーするイメージです。
個別株やビットコインなどにも投資していますが、主軸はこの投資信託に乗っていきます。インデックスよりは少しアクティブよりの感じです。
やはり積立投資が一番というのが、現在の自分のスタンスです。
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